# ユーザーを管理する
このトピックでは、以下のユーザー管理タスクの実行方法について説明します。
安全にユーザー登録およびログインを処理する方法については、「アプリとサーバーの間で安全なログインプロセスを構築する」を参照してください。
# ユーザープロフィールを取得する
Scope.PROFILE
スコープを指定してログインリクエストを送信すると、ユーザーのLINEプロフィールを取得できます。ユーザープロフィールには、ユーザーID、表示名、プロフィールメディア(画像または動画)、およびステータスメッセージが含まれます。
LineApiClient.getProfile()
メソッドを以下のように呼び出します。
LineProfile profile = lineApiClient.getProfile().getResponseData()
Log.i(TAG, profile.getDisplayName());
Log.i(TAG, profile.getUserId());
Log.i(TAG, profile.getStatusMessage());
Log.i(TAG, profile.getPictureUrl().toString());
getDisplayName()
getPictureURL()
メソッド、およびgetStatusMessage()
メソッドでは、ログイン時の値が取得されますが、ユーザーはLINEに設定したこれらの値をいつでも変更できます。ユーザーを識別するには、getUserId()
メソッドを使用します。このメソッドでは、変更できないユーザーIDが返されます。
ユーザープロフィールの画像サイズは、URLにサフィックスを付加することによって変更できます。
画像サイズ | サフィックス |
---|---|
200 x 200 | /large |
51 x 51 | /small |
# IDトークンを使ってユーザーを識別する
OpenID Connect (opens new window) 1.0仕様は、OAuth 2.0プロトコル上に付与されるアイデンティティレイヤーです。OpenID Connectを使えば、LINEプラットフォームと安全に情報を交換できます。現在は、OpenID Connect仕様に準拠するIDトークンを発行する方式で、LINEプラットフォームからユーザープロフィールとメールアドレスを取得できます。
# メールアドレス取得権限を申請する
LINEログインを使ってログインするユーザーに、メールアドレスを取得する権限をアプリに付与するよう要求できます。これを行うには、LINE Developersコンソールで権限を申請します。詳しくは、『LINEログインドキュメント』の「メールアドレス取得権限を申請する」を参照してください。
# OpenIDとメールアドレスのスコープを指定したログイン
メールアドレス取得権限を付加したチャネルでは、以下のように、Scope.OPENID_CONNECT
スコープとScope.OC_EMAIL
スコープを指定してユーザーにログインさせ、IDトークンからユーザーのメールアドレスを取得できます。
import java.util.Arrays;
private static final int REQUEST_CODE = 1;
LineAuthenticationParams params = new LineAuthenticationParams.Builder()
.scopes(Arrays.asList(Scope.OPENID_CONNECT, Scope.OC_EMAIL))
.build();
Intent loginIntent = LineLoginApi.getLoginIntent(
view.getContext(),
Constants.CHANNEL_ID,
params);
startActivityForResult(loginIntent, REQUEST_CODE);
IDトークンは署名付きのJSONウェブトークン (opens new window)です。不正なデータを防ぐため、LINE SDKによってIDトークンの署名と有効期限が検証されます。検証が成功すると、以下のようにonActivityResult()
コールバックでLineIdToken
インスタンスを取得できます。
public void onActivityResult(int requestCode, int resultCode, Intent data) {
super.onActivityResult(requestCode, resultCode, data);
if (requestCode != REQUEST_CODE) {
Log.e("ERROR", "Unsupported Request");
return;
}
LineLoginResult result = LineLoginApi.getLoginResultFromIntent(data);
switch (result.getResponseCode()) {
case SUCCESS:
// Login successful
LineIdToken lineIdToken = result.getLineIdToken();
Log.v("INFO", lineIdToken.getEmail());
...
}
}
# IDトークンをバックエンドサーバーで利用する
アプリからバックエンドサーバーに送信されたユーザーIDなどの情報を、信用しないでください。悪意のあるクライアントは、任意のユーザーになりすますために、任意のユーザーIDや不正な情報をバックエンドサーバーに送信できます。
ユーザーIDなどの情報を送信する代わりに、生のIDトークンを送信してください。LINEプラットフォームが提供するAPIでIDトークンを検証すると、バックエンドサーバーでユーザーIDなどの情報を取得できます。
# 生のIDトークンを送信する
Scope.OPENID_CONNECT
スコープを指定してLINEログインする場合は、nonce
パラメータに任意の値を指定できます:
private static final int REQUEST_CODE = 1;
...
LineAuthenticationParams params = new LineAuthenticationParams.Builder()
...
.nonce("<a randomly-generated string>")
.build();
Intent loginIntent = LineLoginApi.getLoginIntent(
view.getContext(),
Constants.CHANNEL_ID,
params);
startActivityForResult(loginIntent, REQUEST_CODE);
nonce
を省略した場合は、LINE SDKによって自動的に値が指定されますが、ランダムに生成したnonce
をnonce
パラメータに指定することをお勧めします。ここで指定したnonce
は、LINEログインAPIを使用してIDトークンを検証するときに使用します。nonce
を利用してIDトークンを検証することは、リプレイアタック (opens new window)の防止に役に立ちます。
Scope.OPENID_CONNECT
スコープを指定したLINEログインに成功すると、以下のコードで、IDトークンの元になった生のIDトークンを取得できます:
public void onActivityResult(int requestCode, int resultCode, Intent data) {
...
LineLoginResult result = LineLoginApi.getLoginResultFromIntent(data);
switch (result.getResponseCode()) {
case SUCCESS:
// Login successful
LineIdToken lineIdToken = result.getLineIdToken();
String idTokenStr = lineIdToken.getRawString();
if (idTokenStr != null) {
// Send `idTokenStr` to your server.
} else {
// Something went wrong. You should fail the login.
}
...
}
IDトークンを検証するために、このコードで取得したidTokenStr
をバックエンドサーバーに送信してください。
# バックエンドサーバーでIDトークンを検証する
バックエンドサーバーで生のIDトークンを受信したら、受信したIDトークンと対応するnonce
を、LINEプラットフォームが提供するIDトークン検証用のエンドポイントに送信して検証してください。IDトークンが有効な場合は、IDトークンクレームを含むJSON形式のオブジェクトが返されます。
バックエンドサーバーで利用するAPIについては、以下を参照してください。
- IDトークンを検証する(LINEログイン v2.1 APIリファレンス)
# ユーザーデータを慎重に扱う
ユーザーの機密情報をプレーンテキストでアプリやサーバーに保存したり、セキュリティで保護されていないHTTP通信で転送したりしないでください。アクセストークン、ユーザーID、ユーザー名など、IDトークンに含まれるデータは機密情報に該当します。LINE SDKではユーザーのアクセストークンが保存されます。必要に応じて、認可後に以下のコードでアクセストークンを取得できます。
LineAccessToken accessToken = lineApiClient.getCurrentAccessToken().getResponseData();
IDトークンはログイン時にのみ発行されます。IDトークンを更新するには、ユーザーに再ログインさせる必要があります。ただし、ログインリクエストにScope.PROFILE
スコープを指定する場合は、LineApiClient.getProfile()
メソッドを呼び出してユーザーのプロフィール情報を取得できます。
# ユーザーをログアウトする
アプリからユーザーをログアウトさせることができます。より良いユーザー体験のために、ユーザーがアプリからログアウトする手段を提供することをお勧めします。
アクセストークンを無効化してユーザーをアプリからログアウトするには、logout()
メソッドを呼び出します。アクセストークンを無効にすると、ユーザーはアプリからログアウトされます。ログアウトした後に再度ログインするには、ユーザーは再度ログインプロセスを行う必要があります。
lineApiClient.logout();