LINEプラットフォームでユーザーIDを連携する方法

2026/04/09

LINEプラットフォームを使った開発では、ユーザーIDを連携することで実現できることが大きく広がります。

例えば、自社サービスのユーザー情報とLINEのユーザー情報を紐づけることで、ログインを簡単にしたり、LINE公式アカウントからユーザーごとに最適な情報を配信したりできます。このように、LINEとサービスの間でユーザーを一貫して扱えるようになります。

一方で、LINEプラットフォームにはユーザーを識別する仕組みが複数あり、どの方法を選ぶべきか判断に迷うこともあります。この記事では、ユーザーIDを連携する主な方法とその違いを整理します。

ID連携はどこまでがLINEプラットフォームの機能か

LINEプラットフォームは、「LINEのユーザー」を識別するための認証やユーザー情報の取得といった仕組みを提供しています。

一方で、「LINEのユーザー」と「自社サービスのユーザー」のユーザーIDを紐づけて管理する仕組みそのものは提供していません。そのため、ユーザーID同士の紐づけや、紐付け情報の管理は自社サービス側で実装する必要があります。

ユーザーIDを連携する方法

ユーザーIDを連携する方法としては、主に以下の3つがあります。

それぞれ、ユーザーIDを取得できるタイミングや連携の流れが異なるため、基本的な流れを整理します。

LINEログインを利用する方法

LINEログインを利用する方法では、ユーザーがログインしたタイミングでユーザーIDを取得し、自社サービスのユーザーと紐づけます。

基本的な流れは次のとおりです。

  1. ユーザーがLINEログインを実行する
  2. 認証と認可後、IDトークンやアクセストークンを取得する
  3. IDトークンやアクセストークンからユーザーIDを取得する
  4. 取得したユーザーIDを自社サービスのユーザーIDと連携する

この方法では、既存ユーザーのID連携に加えて、新規ユーザーの会員登録と同時にID連携することも可能です。

詳しくは、『LINEログインドキュメント』の「ウェブアプリにLINEログインを組み込む」および『法人ユーザー向けオプションドキュメント』の「LINEログインで取得した情報と自社で管理する情報との紐づけ(ID連携)」を参照してください。

Messaging APIを利用する方法

Messaging APIでは、ユーザーアカウントの連携の仕組みを利用して、LINE公式アカウントを起点にユーザーIDを紐づけます。

基本的な流れは次のとおりです。

  1. WebhookイベントからユーザーIDを取得する
  2. ユーザーIDを指定して連携トークンを発行する
  3. 連携トークンを含む連携用URLをユーザーに送信する
  4. ユーザーが連携用URLから自社サービスにログインする
  5. nonceを生成し、ユーザーをアカウント連携するためのエンドポイントにリダイレクトする
  6. 連携完了後、アカウント連携イベントのWebhookからユーザーIDを取得する
  7. 取得したユーザーIDを自社サービスのユーザーIDと連携する

この方法では、LINEログインチャネルがなくてもセキュアにID連携ができます。

詳しくは、『Messaging APIドキュメント』の「ユーザーアカウントの連携」を参照してください。

LIFFを利用する方法

LIFFを利用する方法では、LIFFアプリからユーザー情報を取得し、その情報をもとにID連携ができます。

基本的な流れは次のとおりです。

  1. ユーザーがLIFFアプリを起動する
  2. 認証と認可後、IDトークンやアクセストークンを取得する
  3. IDトークンやアクセストークンからユーザーIDを取得する
  4. 取得したユーザーIDを自社サービスのユーザーIDと連携する

LIFFは単体で利用するというよりも、LINEログインのAPIと組み合わせてユーザー情報を取得するケースが一般的です。

詳しくは、『LIFFドキュメント』の「ユーザーのプロフィールを取得する」を参照してください。

使い分けのポイント

LINEログイン、Messaging API、LIFFはいずれもユーザーIDを取得できるため、どの方法でもID連携に利用できます。ただし、ユーザーの操作の流れ、前提条件が異なるため、用途に応じて適した方法を選択する必要があります。これらの違いを整理すると次のとおりです。

観点LINEログインMessaging APILIFF
連携の起点自社サイト、LINE公式アカウントのトーク画面(メッセージ、リッチメニュー)LINE公式アカウントのトーク画面(メッセージ、リッチメニュー)LIFFアプリ
連携後の遷移先任意に設定可能LINEプラットフォームが提供する連携結果画面任意に設定可能
利用前提条件自社サービスへのログインをどのタイミングで組み込むかの設計が必要
  • 友だち追加が必要
  • 連携トークンは10分以内かつ1回限り利用可能
自社サービスへのログインをどのタイミングで組み込むかの設計が必要

どの方法を選ぶかは一概には決められませんが、ユーザーとの接点やサービスの導線を基準に考えると整理しやすくなります。

自社サービスのログインを起点にする場合はLINEログイン、LINE公式アカウントのトークルームを起点にする場合はMessaging APIを選択する考え方があります。また、すでにLIFFアプリを利用している場合は、そのアプリにID連携の機能を追加するという選択もあります。

終わりに

ID連携は、LINEとサービスをつなぐための仕組みですが、その先にはユーザーごとに最適な体験を届けるための可能性があります。

例えば、お気に入りに登録していた商品がセールになったタイミングや保有しているポイントの失効前に、LINEで知らせてくれるような体験も、ID連携を前提にした設計によって実現しやすくなります。

こうした小さな体験の積み重ねが、サービスの価値を高め、ユーザーの信頼や愛着につながっていくはずです。本記事の内容が、ID連携を考えるきっかけになれば幸いです。